■半分勝手な高校入試情報

vol6 〜長い目で見たどこよりも早い来年度入試予想〜


 さあ2学期も始まりました。皆さん夏休みボケはもうとれましたか。2学期は体育祭など行事が目白押しですね。楽しむときは大いに楽しんでくださいね。さて、今回は「長い目で見たどこよりも早い来年度入試予想」を特集にしました。過去の問題を徹底的に調査して各教科別・単元ごとに来年度入試の予想を立てました。


▼はじめに・・・
 今回の調査は昭和時代から2004年3月までの愛知県入試に出た問題を各教科・単元別に集計してあります。また、A・Bグループは区別していませんので注意してください。また、よく出る単元については最近の出題頻度と、長い目で見た単純な回数のみの両方を基準にしています。さらに、入試予想はあくまで予想なので、これからの勉強の参考として見てください。

●英語 ーー調査対象:1983(昭和58)〜2004(平成16)ーー
・リスニング問題・・・5年間で10題(H12〜H16)
・英作文・・・22年間で68題(H15より会話の流れをとる問題に進化)
・適語選択・・・13年間で32題
・動詞の適語選択・語形変化・・・14年間で37題
・日本文→英文 整序作文・・・14年間で28題(毎年出る)
・日本文→英文 熟語・連語中心の適語補充・・・16年間で37題(毎年出る)
・会話文中の適語補充・・・14年間で65題
・生活文の長文・・・8年間で10題(H9〜H16)
・手紙文の長文・・・10年間で9題(H10・H14を除く)
・会話文の長文・・・7年間で14題(H10〜H16)

◎よく出る単元
 リスニング問題・英作文・適語選択・長文・会話文

◎新傾向の問題
 会話の流れを利用した英作文(H15〜)・文整序(H16〜)

◎来年度入試予想
 ・上で取り上げたよく出る単元と新傾向問題は引き続き出題される
 ・コミュニケーションを重視した問題(リスニング・会話文)などは特に注意
 ・熟語や決まり文句は絶対に覚えておくべき。役立つ可能性100%。

◎学習対策(vol-1より抜粋)
 リスニング問題は依然として大きな割合を占めています。英文そのものはそんなに難しくないので、日頃から英語を聞く習慣を身につけるといいかもしれません。
 昨年から問題形式が少し変化したため、長文読解問題に要約問題が加わりました。本文をしっかり理解できていれば難しくはないはずです。長文を読むときには段落ごとに何を言っているのかを常にとらえて読むとよいでしょう。
 英作問題や会話問題では前後の文のつながりを考えることが重要です。また、場面ごとに使われる表現や決まり文句を覚えておくのもお得です。

●数学 ーー調査対象:1983(昭和58)〜2004(平成16)ーー
・正負の計算・・・22年間で76題(毎年出る)
・文字式の計算・等式の変形・・・22年間で76題(毎年出る)
・根号を含む式の計算・・・16年間で29題(平成以降は毎年出る)
・式の値・・・19年間で19題(H15〜は出ていない)
・方程式の解法・・・16年間で40題(平成以降は毎年出る)
・整数・平方根の性質・・・19年間で15題(S63・H6〜H8・H11を除く)
・文字式と方程式・・・21年間で41題(ほぼ毎年出る)
・一次関数とその応用・・・16年間で27題(平成以降は毎年出る)
・二次関数・・・18年間で12題(最近は毎年出る)
・一次関数と二次関数の混合・・・20年間で27題(平成以降は毎年出る)
・確率・・・21年間で32題(ほぼ毎年出る)
・角度・三角形・・・16年間で32題(毎年出る)
・中点の定理・相似・面積比・・・22年間で15題(H15に久々出題)
・平行四辺形・台形・長方形・・・20年間で23題(毎年出る)
・回転体・体積・体積比・・・19年間で6題(H15・H16と出題)
・立体の体積・体積比・・・20年間で27題(ほぼ毎年出る)
・円・円周角・・・22年間で29題(毎年出る)
・円の接線・三平方の定理・・・21年間で18題(毎年出る)

◎よく出る単元
 正負の計算・文字式・平方根・方程式・関数・図形

◎新傾向の問題
 文の真偽問題・グラフ描画・証明の穴埋め(H14〜)

◎来年度入試予想
 ・上で取り上げたよく出る単元と新傾向問題は引き続き出題される
 ・証明の条件を利用した問題が危ない
 ・一次関数と二次関数の融合問題はひねった問題が出題される

◎学習対策(vol-1より抜粋)
 計算問題はいずれも基本的なので、確実に得点できるようにしておきたいものです。また、文章題は問題をしっかりと読んで、何を求めるのかを見ておきましょう。
 図を利用した問題は比較的正確なものばかりです。もちろん、計算によって求めることができれば一番いいですが、どうしてもわからないときは図とその数値を参考にして推測して求めることも運がよければ可能です。
 確率は「2つのサイコロを用いて…」など、大体パターンが決まっています。たくさん問題を解いてパターンを身につければそんなには難しくはないでしょう。

●国語 ーー調査対象:1985(昭和60)〜2004(平成16)ーー
・漢字の読み書き・・・16年間で127題(H1〜H16)
・漢語の構成・・・10年間で10題(2〜3年に1回ほど)
・言葉の意味・・・14年間で47題(H16は出ていない)
・文法(古文・漢文も含める)・・・13年間で14題(H14〜は出ていない)
・要約作文・・・9年間で18題(H8〜)
・現代文(随筆)・・・5年間で8題(H12〜H16)
・現代文(小説)・・・H16に出題
・現代文(評論)・・・5年間で10題(H12〜H16)
・古文・・・14年間で13題(古文か漢文かどちらか出題)
・漢文・・・14年間で13題(古文か漢文かどちらか出題)

◎よく出る単元
 漢字の読み書き・要約作文・言葉の意味

◎新傾向の問題
 特になし

◎来年度入試予想
 ・上で取り上げたよく出る単元は引き続き出題される
 ・漢字の読み書き・要約は絶対出題される
 ・2年連続で小説より出題の可能性。古文は徒然草より出題か?

◎学習対策(vol-1より抜粋)
 漢字の読み書きについては知っているかいないかの違いなので、日頃から学習を深めておくとよいでしょう。また、要約問題は毎年必ず出題されています。文章の意味をとらえて、自分の力でまとめられるようにしておきましょう。
 現代文は本文中の指示語について常に何を指しているかを捉えるように読み、接続詞で文章の流れを見ながら主題を大まかに把握しましょう。
 古文・漢文については現代語訳の穴埋めが毎年必ず出題されています。落ち着いて前後の訳を見れば解けるものばかりなので、現代語訳にはしっかり目を通しましょう。

●理科 ーー調査対象:1986(昭和61)〜2004(平成16)ーー
・小問集合・・・13年間で71題(毎年出る)
・光・・・9年間で3題(H8・H12・H16)
・力と運動・・・5年間で4題(H12・H14・H15・H16)
・電流と磁界・・・12年間で7題(H4〜H6・H9・H11・H13・H15)
・物質の変化・・・13年間で17題(H4〜H16)
・植物・・・10年間で5題(H7・H9・H12・H13・H16)
・動物・ヒト・・・13年間で7題(H4〜H6・H8・H10・H11・H15)
・生物の細胞と生殖・・・10年間で4題(H7・H12・H14・H15)
・自然と生物・・・14年間で6題(H3・H6・H8・H11・H13・H16)
・大地の変化・・・7題(S61・H4・H8・H9・H11・H14・H15)
・天気とその変化・・・11年間で7題(H5〜H7・H10・H13・H15・H16)
・地球と宇宙・・・15年間で11題(H3・H4・H7・H15を除く)
・記述問題・・・9年間で16題(H8〜)

◎よく出る単元
 記述問題・物質の変化

◎新傾向の問題
 グラフ描画・作図問題(H15〜)

◎来年度入試予想
・上で取り上げたよく出る単元と新傾向問題は引き続き出題される
・電流と磁界・天体関係は出題の可能性高い
・遺伝のしくみや動物の種類は確実に理解しておいたほうがよい

◎学習対策(vol-1より抜粋)
 記述式問題は毎年必ず出題されています。今年のように、実験結果だけでなく、なぜそうなったかとか、実験方法なども簡潔に説明できるようにしておきましょう。
 物理的分野は公式や法則がたくさんあります。なかなか覚えるのは大変ですが、計算問題のためにもしっかり覚えておきましょう。
 化学的分野では化学反応式は必ず覚えておきましょう。また、グラフや図を用いた問題が出題されやすいので、慣れておきましょう。最近ではグラフの作成問題も出題されています。実験結果より何を求めるかに注意してグラフに表せることもポイントです。
 生物的分野では植物や人のつくり、自然界のしくみなど幅がひろいですが、今年のように食物連鎖関係の問題が多数出題されています。また、人と植物のしくみなども多く出ています。教科書にある実験方法やその結果などを確認しておきましょう。
 地学的分野では大地の変化に関する問題が最近では多く出題されています。今年のように満ち欠けの問題や前線・気圧も要チェックです。いずれにせよ、出題パターンは決まっているので、早めに慣れましょう。

●社会 ーー調査対象:1995(平成7)〜2004(平成16)ーー
・封建時代・・・5年間で13題
・近代〜現代・・・8年間で10題
・世界地理・・・6年間で12題(H11〜)
・日本地理・・・6年間で12題(H11〜)
・憲法・・・10年間で10題(H8・H14を除く)
・政治・・・10年間で10題(H9を除く)
・経済・・・7年間で8題(H12を除く)
・貿易・国際関係・・・10年間で9題(H11・H14・H16を除く)

◎新傾向の問題
 グラフ描画(H15〜)

◎来年度入試予想
・上で取り上げたよく出る単元と新傾向問題は引き続き出題される
・統計資料を用いた問題は確実に出る
・日本と世界との同時代史については広い範囲で出題されるか?

◎学習対策(vol-1より抜粋)
 地理的分野では図を利用した問題が毎年出題されています。特に、気温と降水量のグラフはおなじみといってもいいぐらいです。各地域の特徴を1つでも多く把握し、グラフや図の問題に反映できるようにしておきましょう。
 歴史的分野では同時代に起こった出来事を答えさせる問題が相変わらず出ています。また、歴史的資料をもとに、歴史の移り変わりを感じ取る問題も必出です。資料集にもしっかり目を通し、それぞれの資料についての関連事項を把握しておきましょう。
 公民的分野では統計資料を読み取る問題は多く出ています。また、昨年から資料をもとにグラフを作成する問題が出題されはじめました。さらに、法律・憲法に関する問題はかなりよく出題されています。日頃からニュースや新聞に目を通し、ホットな話題を知っておくことも重要です。また、経済の分野に関しては、銀行や株式のしくみを把握して強くなりましょう。

 どうでしたか?このようにみてみると、ほぼまんべんなく出題されていることが把握できたと思います。少なくとも、よく出る単元の部分は来年も絶対出題されるはずなので、しっかり勉強して完璧にしておきましょう。また、新傾向の問題が出題されているので、これらも要注意ですよ。


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