VineLinuxパフォーマンスアッププロジェクト:0095
■SiS630系チップ搭載のコンピュータの不調について(3.2以前対象)■
EPSONの一体型パソコンなどに搭載されているSiS630系チップによってLinuxをうまくインストールできなかったり、X Window Systemが真っ白な画面になってしまうなどの現象が確認できました。これをなんとか修正することができましたのでその修正方法を紹介します。
この現象について調べてみたところ、兄弟ディストリビューションのFedoraCore(特にFedoraCore4)で同様の現象が多数報告されていました。
それをもとに修正を行ってもVineLinuxでは解消できませんでしたが、VineLinuxにあらかじめインストールされているSiS社のドライバ定義ファイルを最新のものにすることと、LILOの設定を少し変更することによって無事X Window Systemを立ち上げることができました。
同様な現象でお悩みの方は以下の方法をお試しください。
●libvgahw.aファイルの更新
FedoraCoreで使用されているlibvgahw.aを調達してきましたのでこちらからダウンロードしてください。
ダウンロードが完了したらこのファイルを/usr/X11R6/lib/modules/以下に上書きします。
mv libvgahw.a /usr/X11R6/lib/modules/
次にドライバ定義ファイルを更新します。
●ドライバ定義ファイルの更新
まず、SiS/XGI graphics chipsets and X.org/XFree86/Linuxのページ(現在は休止中)にて配布されていた、X.org 6.8.2 (gcc 3.x)用のドライバをダウンロードします。(※ダウンロードしたファイル名は"sis_drv.o_xorg_6.8.2_gcc3_290906-1.tar.gz"になっているはずです。)
次にこのダウンロードしたファイルを展開します。
tar zxvf sis_drv.o_xorg_6.8.2_gcc3_290906-1.tar.gz
展開したら"sis_drv.o"というファイルができるのでこれを/usr/X11R6/lib/modules/drivers以下に移動させます。
mv sis_drv.o /usr/X11R6/lib/modules/drivers
上書きしてよいか尋ねられる場合はyesを選択してください。
これで半分処理は終わりました。次にLILOの設定を行います。
●LILOの設定
rootユーザで/etc/lilo.confをテキストエディタ等で開きます。すると中身は大体下のような内容のはずです。
prompt
timeout=200
# VESA framebuffer console
# ex. 0x301=640x480x8, 0x314=800x600x16, 0x317=1024x768x16, 0x31A=1280x1024x16
vga=0x314
default=VineLinux3.2
boot=/dev/hda
map=/boot/map
install=menu
message=/boot/message
image=/boot/vmlinuz-2.4.31-0vl1.8
label=VineLinux3.2
initrd=/boot/initrd-2.4.31-0vl1.8.img
read-only
root=/dev/hda3
append=" resume2=swap:/dev/hda5"
other=/dev/hda1
optional
label=WindowsXP
上のvga=0x314と宣言されている部分をvga=791に変更して上書き保存してください。
あとは設定を反映するために/sbin/liloを実行します。
/sbin/lilo
これで一度電源を切り、再起動すればうまくX Window Systemが動くはずです。