VineLinuxパフォーマンスアッププロジェクト:0020

■実験的にIPv6を使うには■

 ネットワークに詳しい方なら「IPv6」という言葉はご存じのことでしょう。現在のIPアドレス(IPv4)ではアドレスの不足が大きな問題となっており、この調子では今後さらに増加するユーザに対応できないという大問題が発生すると考えられています。そこで現在、次世代IPとしてIPv6が研究・開発されています。VineLinuxにもこの環境が整っているので、今回は実験的にIPv6の環境をつくってみることにしましょう。



 まず、現在自分のネットワーク設定を確認するには/sbin/ifconfigコマンドを用います。

  /sbin/ifconfig

 すると以下のような感じで表示されるはずです。
[root@localhost root]# /sbin/ifconfig
eth0      リンク方法:イーサネット  ハードウェアアドレス xx:xx:xx:xx:xx:xx
          inetアドレス:192.168.1.12 ブロードキャスト:192.168.1.255  マスク:255.255.255.0
          UP BROADCAST NOTRAILERS RUNNING MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RXパケット:248650 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
          TXパケット:185281 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
          衝突(Collisions):0 TXキュー長:1000
          RX bytes:276991961 (264.1 Mb)  TX bytes:54441170 (51.9 Mb)
          割り込み:23 ベースアドレス:0xe600

lo        リンク方法:ローカルループバック
          inetアドレス:127.0.0.1 マスク:255.0.0.0
          UP LOOPBACK RUNNING  MTU:16436  Metric:1
          RXパケット:12750 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
          TXパケット:12750 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
          衝突(Collisions):0 TXキュー長:0
          RX bytes:1547388 (1.4 Mb)  TX bytes:1547388 (1.4 Mb)
※ちなみに、"lo"はループバックアドレスのことですが、ここでは特に気にする必要はありません。

 この状態ではまだIPv6はサポートされていません。というのもVineLinuxではカーネルとの関係もあって、デフォルトでIPv6の設定を起動しないようにしているためです。

 そこで、IPv6環境を起動しましょう。root権限で/sbin/modprobeコマンドを実行します。

  /sbin/modprobe ipv6

 これで起動されました。そしてもう一度/sbin/ifconfigをすると以下のような感じで表示されるはずです。
[root@localhost root]# /sbin/ifconfig
eth0      リンク方法:イーサネット  ハードウェアアドレス xx:xx:xx:xx:xx:xx
          inetアドレス:192.168.1.12 ブロードキャスト:192.168.1.255  マスク:255.255.255.0
          inet6アドレス: fe80::211:9ff:febb:64c/64 範囲:リンク
          UP BROADCAST NOTRAILERS RUNNING MULTICAST  MTU:1500  Metric:1
          RXパケット:248696 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
          TXパケット:185310 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
          衝突(Collisions):0 TXキュー長:1000
          RX bytes:276995043 (264.1 Mb)  TX bytes:54444388 (51.9 Mb)
          割り込み:23 ベースアドレス:0xe600

lo        リンク方法:ローカルループバック
          inetアドレス:127.0.0.1 マスク:255.0.0.0
          inet6アドレス: ::1/128 範囲:ホスト
          UP LOOPBACK RUNNING  MTU:16436  Metric:1
          RXパケット:12750 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 フレーム:0
          TXパケット:12750 エラー:0 損失:0 オーバラン:0 キャリア:0
          衝突(Collisions):0 TXキュー長:0
          RX bytes:1547388 (1.4 Mb)  TX bytes:1547388 (1.4 Mb)
 eth0の部分を先ほどと比べると、「inet6アドレス」というのが追加されています。これがIPv6対応のアドレスとなります。あとはネットワーク構成に応じてサブネットマスクの変更やゲートウェイの設定などを行えば完了です。

 ※IPv6を標準としてネットワークに接続するにはブロードバンドルータやプロバイダがIPv6対応でなければなりませんので注意してください。また、ここに書かれている方法は保証できませんのでその点だけよろしくお願いしますm(_ _)m 




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