VineLinuxパフォーマンスアッププロジェクト:0161
■TomcatでWebアプリケーションサーバを構築してみよう!(1)■
Apache Webサーバはhtmlファイルで構成されるWebサーバですが、自らでブログや掲示板などを作成し、動きのあるWebページにしたい場合や内部的なデータ処理を伴うWebアプリケーションサーバを構築したい場合にはApacheに加え、Tomcatと呼ばれるパッケージを利用すると便利です。
今回はTomcatをインストールして動作確認する方法をご紹介します。
※これからご紹介する作業はすべてrootユーザ権限で行ってください。
★事前準備 〜JDKのダウンロード・インストール〜
TomcatではJavaで作成されたアプリケージョンが動作するため、Javaの開発キット(JDK)を事前に準備しておく必要があります。ダウンロード・インストール方法など詳しくはこちらをご覧ください。
上記のインストール作業が終わったら/usr/java/jdkX.X.X_XXに移動します(XXはバージョン番号。以下同様)。
そしてそのディレクトリ内にある"src.zip"をunzipコマンドで解凍してください。
unzip src.zip
これでライブラリ関連がインストールされます。
そして、Tomcatと連携させるために/etc/profileを開きファイル最下部に以下の2文を記述してください。
export JAVA_HOME=/usr/java/jdkX.X.X_XX
export PATH=$PATH:$JAVA_HOME/bin:$JAVA_HOME/lib
これで事前準備完了です。
★Tomcatのダウンロード・インストール
次にTomcat本体をダウンロード・インストールします。こちらのページのトップページ左側にある"Download"より(画像1参照)"apache-tomcat-X.X.XX.tar.gz"をご自分のPCの/usr/local以下にダウンロードしてください。
画像1: Tomcatトップページ
/usr/local以下にダウンロードが終わったらインストール作業に移ります。
冒頭にも少し説明しましたが、Tomcatは単体でも簡易Webサーバとして動作しますがApacheをインストールしておくことが推奨されています。ただし、Apacheと別途連携させる処理が必要になります。これについては後ほど紹介します。
インストール作業は以下の2文で完了です。Tomcatを/usr/local以下にダウンロードしなかった場合は/usr/local以下に移動させておいてください。
cd /usr/local
tar zxvf apache-tomcat-X.X.XX.tar.gz
今後Tomcat自体のアップデートをする場合は別途シンボリックリンクを下記のように張っておくと便利です。
cd /usr/local
ln -s apache-tomcat-X.X.XX tomcat
これで/usr/local/apache-tomcat-X.X.XXは/usr/local/tomcatとしてアクセス可能です。
※以下よりシンボリックリンクを/usr/local/tomcatとして張った前提で説明していきます。
その後、再度/etc/profileをテキストエディタ等で開き、先ほど加えた記述の下に以下の2文を記述してください。
export TOMCAT_HOME=/usr/local/tomcat
export CLASSPATH=.:$JAVA_HOME/lib/tools.jar:/usr/local/apache-tomcat-X.X.XX/common/lib/servlet-api.jar
ここまで編集が終わったらターミナル上で以下の2コマンドを実行してください。
source /etc/profile
/sbin/ldconfig
これでTomcatのインストールが完了しました。
★Tomcatの起動・停止手順
Tomcatを起動させるにはターミナル上で
/usr/local/tomcat/bin/startup.sh
と入力するだけです。正常に起動すると以下ようなメッセージが出力されるので確認してください。
Using CATALINA_BASE: /usr/local/apache-tomcat-5.5.12
Using CATALINA_HOME: /usr/local/apache-tomcat-5.5.12
Using CATALINA_TMPDIR: /usr/local/apache-tomcat-5.5.12/temp
Using JRE_HOME: /usr/java/jdk1.6.0_01
反対に、停止させるには同じくターミナル上で
/usr/local/tomcat/bin/shutdown.sh
と入力します。その際にも上記のようなメッセージが出力されるので確認してください。
次にTomcatの表示確認とサーブレットを格納するディレクトリなどを指定していきます。
★TomcatでWebアプリケーションサーバを構築してみよう!(2)へ続く